国民文化祭

先日、中途半端なご報告のままで終わってしまいましたが、
「第24回国民文化祭」の現代詩部門にて
僕の「あのあおいのは」という作品が入選しました。
先日届いた「入賞・入選作品集」という小冊子に
掲載されていました。


その冊子で、他の方々の作品も拝見致しましたが、
いずれも素晴らしい作品ばかりで大変勉強になりました。


中でも僕が特に強く興味を惹かれたのは
「小学生の部」の作品群。
「叶わないなあ」というのが率直な感想でした。
こんなキラキラした詩、逆立ちしたって書けやしません。
子どもたちの書く詩って、実に見事です。


僕は、子どもが、とりわけ小学校低学年くらいの子が
書いたものがとても好きです。
詩にしろ、作文にしろ、手紙にしろ。
もしも、毎月子どもの書いた作文ばかりを載せる雑誌のような
ものがあったら、年間購読を申し込むに違いありません。


今回、自分の作品が選ばれたこと以上に、
こうした機会を通じて様々な子どもたちの「詩」に
触れられたことが、いちばんの喜びでした。
「詩誌」や「詩集」では出会うことのできない
数々の「名作」を読ませていただきました。
「中・高校生の部」の作品も見事でした。


近頃の若者は活字離れをしているとか、
想像力が貧困だとか、メールばかりしていると嘆く前に、
紙とペンを渡して「好きなこと書いてごらん」と
やってみればいいのです。
とんでもない名作が生まれるかもしれない。


子どもたちの感性というのは、時代の風潮などによって
損なわれるほどヤワじゃないはずです。きっと。
少なくとも僕は、彼らの作品たちを目の当たりにして
頭の下がる思いでした。
どうしたらあんなに瑞々しい感性を持てるのか、
教えてもらいたいくらいです。


さてさて、お知らせついでですが、
サイトの方にはその後、「右腕」「サイレン」
「半魚人通信」「絵葉書」といった
新しく書いたものをUPしております。


巻頭詩を書いた「明日の友」は12月5日発売です。
まもなく人の目に触れるのかと思うと緊張しますが、
谷川俊太郎さんの深みのあるショートエッセイと
飛田冬子さんの綺麗なイラストを添えていただき、
また、婦人ノ友社編集部の皆様のご尽力のおかげで
たいへん素敵なページに仕上がっております。


どうぞよろしくお願い致します。