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「ランボー詩集」アルチュール・ランボー

詩集

僕が学生の頃に夢中になって読んだのは、清岡卓行さんが訳した
「新訳 ランボー詩集」(河出書房新社刊)だったのですが、
もう絶版になってしまっているようです。
味のあるランボー肖像画が装丁になっていて
「韻文詩篇」「地獄の季節」「イリュミナシオン」の三部構成
で成り立っていました。


正直、意味はよく分かりませんでしたが、表現が美しくて、
詩の中で叫びが弾けていて、無性に惹かれました。
「心の叫びを紙に叩きつけてもいいんだ」ということを
当時の僕はこの詩集から教わった気がします。
今読み返しても、「最も高い塔の唄」などには胸が震えます。



ところで、外国の作品を日本語で読む時って、翻訳者の
訳し方によって感じ方がずいぶん違ってきますよね。
特に詩の場合は。と、僕は思うのですが・・・。



例えば、ランボーの「永遠」のラストは
僕の持っている本では



「あれがまた見つかった
なにが? 永遠が
それはいっしょに消えた海
太陽と」



となっています。
これが、映画「気狂いピエロ」で引用されている
箇所の字幕では



「見つけた
永遠を
それは海
そして太陽」



となっています。
さらに、映画「太陽と月に背いて」の字幕では



「見つけたよ
何を? 永遠を
太陽を溶かしこんだ
海だ」



となっていて、僕はわりと最後の訳が好きです。
好みの問題だと思いますが。



こんな風に同じ内容のことでも、言葉の配列や表現の
仕方で随分違った印象を受けるところが、
また詩の面白いところだなという気がします。


ランボー全詩集 (ちくま文庫)

ランボー全詩集 (ちくま文庫)